組合 トップインタビュー -第4回- SYLC

トップインタビュー

株式会社システムサイエンス研究所はこんな会社です

株式会社システムサイエンス研究所                    
代表取締役 柴本 巌氏

■御社の特徴は何ですか

『シニアにも働きやすい職場』

経営の三要素は、「人、モノ、カネ」です。
会社によって三要素に対する重点の置き方は異なりますが、多くの会社は「カネ」、
すなわち「売上と利益」を重視し、その最大化を目指す傾向にあります。
しかし企業が永続的に成長するには、「売上と利益」の追求より「雇用の安定」
の確保の方がはるかに重要だと思っています。
当社は創業38年ですが、社員がICTのプロとして長い間働ける環境を作ることを心がけてきました。
その甲斐あって、50代、60代のシニア社員も専門技術を生かし、生き生きと働いています。
65歳を超えて現役SEとして活躍している人もいます。
若い人は先輩の背中をよく見ています。40代以上の技術者が満足して働ける会社が理想です。

■御社の強みは何ですか

『長期的な人材育成と顧客目線』

強みは、自社で育ったポテンシャルの高い40代~60代のSEがいることです。
採用時は基本的にSE未経験者ですが、20~30年かけてSEのプロに育つという実績があります。
当社には学生時代、時間が経つのを忘れるほどコンピュータにのめり込んだ、という潜在能力の
高い人が入社します。知識欲と行動体験欲旺盛な人にはピッタリの会社です。
また、顧客に対しては短期より長期最適の価値観で接しています。
例えば製品の断続的な開発と長期メンテには同じSEが必要と考えています。
そのため、万が一仕事が切れた際、一時的に他のプロジェクトに入れ、必要な時には
元のプロジェクトに対応できるように心掛けています。

■自社の成長の原動力は何であると考えていますか

『若手のチャレンジとベテランのアイデア』

ICT産業界は技術変化が激しく、新しいビジネスモデルも次々に生まれます。
それゆえ、対応に王道はないと思います。聞きかじりの情報や世間の風評だけで会社の
方向性を決めると先を見誤ります。自らの体験と試行錯誤を通しての経験を基に方向性を
判断することが大切です。
そのため、若手を中心に常に新しいテーマにチャレンジさせ、その結果の積み重ねから先を
読むように心がけています。
また、自社の成長にはベテランのアイデアが欠かせません。
SEの仕事は年と共に前頭葉(思考、自発性、理性などを制御)を成長させます。
若いとき以上に前頭葉と記憶分野(海馬)とが繋がります。
前頭葉の成長と共に同じ情報を得ても、深いレベルの想像と行動に結びつくアイデアを
もたらします。
若手とベテランの力が会社推進の両輪になっています。

■経営者として感ずることは

『技術系の会社は、楽しさが3倍』

技術系の会社は、人間科学的な視点からの取り組み、社会科学的な視点からの
取り組みに加え、自然科学(理工系)的な視点からの取り組みが必要ですが、
楽しみは3倍です。売上、利益の数字よりも何を考え、何を為したかに興味がわきます。

■仕事を離れたときは

『結果に至る過程がおもしろい』

仕事においても、仕事以外でも「事前の情報収集から行動、結果」へと結びつくまでの過程
に楽しみがあります。
ゴルフ、テニス、麻雀などを通して、プロセスと洞察力の涵養を楽しんでいます。

■組合に加入してよかったことは

『豊富な情報が手に入る』

自社だけでは入手できないような色々な情報が手に入ることです。
それによって会社の収支に大きく影響する案件が受注できたこともあります。
組合員間の相互扶助も大きいですね。困ったときに他組合員の協力で難局を乗り切った
こともあり、助かりました。

~インタビュー後記~
どの質問に対しても、社員のキャリアについての考察を含めた回答をされる柴本社長。
常に「人」中心の経営を考えている、という信念が伝わってきました。

お忙しい中ご協力頂きありがとうございました。